ひきこもりで大切な事は子どもの今の存在を認める事からです


ひきこもりで大切な事は子どもの今の存在を認める事からですについて、不登校引きこもり経験者が語ります。

10年以上不登校やひきこもりの支援を続けていて、基本的な私の支援にあたる目的は状況の改善にあります。

 

それは、本人の困り感もそうですが、それ以上に親の気持ち。

自分達の子どもが不登校やひきこもりになってこれから先の未来が心配。

親が先に居なくなった時にうちの子どもは大丈夫なのか?ちゃんと生きていけるのか?

 

といった我が子を想い心配する気持ちが支援にあたり、ひしひしと伝わっていきます。

また、お家に訪問して支援するスタイルで多く過ごす相手が親(9割お母さん)になります。

本人とも過ごす事はありますが、最初はお母さん支援からスタートし、その後、本人が私に興味を持ってくれて会ってくれるようになり支援の中心が親から子へいく感じです。

 

なので、私がひきこもり支援をする時に大きな影響を受けるのが、親の意向です。

確かに子を想う親の気持ちはありがたい事には変わりありません。

しかし、子の為という思いだけで子どもがひきこもったままでいたとしたら、それは親の強い思いにプレッシャーを感じているのかもしれません。

 

今回はタイトルになっている、ひきこもり支援で大切な今の子どもの存在を認める話をお伝えしたいと思います。

この記事を見て少し気持ちの軌道修正をするだけで、お子さんの様子が変わるきっかけが生まれるかもしれません。

 

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なぜ?子どもの存在を認める必要があるのか?

 

 

親の気持ちとして冒頭でも触れたように、我が子を想う為にでる気持ちです。

なので、そこには親の強い[想い=意向]が入っています。

私も大人の立場で支援をして、きっかけが親の要請だったりするので、多分、その親の気持ちは私が支援する中に入ってきていると感じます。

 

では、その気持ちの中に足りない物は何でしょうか?

ここでピン!と来た方は、とても柔軟な考えの持ち主です。

もしピンと来ないからといって悲観する必要もありません。

実際に私も支援する時にその気持ちが欠けている時もあったので・・・

 

その足りない気持ちというのは、[子どもの気持ち]です。

そうなんです。これはあくまで親や支援する大人の気持ちで動いているだけで、子どもに向き合うにあたって子どもの気持ちが欠けています。

でも、ひきこもっている子どもに気持ちを聞いた所で、子どもが素直に自分の気持ちを言うという事は難しいでしょう。

 

では、そんな難しい状況の中で子どもの気持ちを取り入れる方法は何があるのでしょうか?

 

当事者や支援経験豊富な人に聞いてみよう!

 

 

その方法は実際にひきこもりを経験した当事者や支援をたくさんしている方に聞いてみるといいでしょう。

他には、ひきこもりの親の会や講演会で質問してみてもいいかもしれません。

 

もしかしたら今の世の中には私のようにひきこもりを経験し今は支援している、元当事者で支援活動をしている人もいるかもしれません。

やはり、元当事者は今の当事者と同じ境遇だったり同じ思いを過去にしているので、より具体的に覚えており体験しています。

 

自分が思っているひきこもりと、当事者が考えているひきこもりの価値観の違いをすり合わせる事ができ、また、知らなかった気付きも発見できるかもしれないので、経験者の話を聞くのが最も子どもの気持ちに気付ける手段になるでしょう。

 

また、支援者も現場で子どもの気持ちや話を聞いているので、より子どもの気持ちに寄りそった考えを持つ事が出来ています。

元当事者の話が聞けない時は支援者の話を聞く事で、子どもの気持ちに寄りそう事ができると思います。

 

でも、自分の周りにそのような当事者や支援者が今いない方もいるでしょう。

そんな方にこのブログでいきなりですが、ひきこもりと向き合うにあたって大切な事をお伝えしますね。

 

子どもの今の状況・状態を認め受け入れる

 

 

最初の気持ちとして持っておいて欲しいのが、ひきこもりの子どもと向き合い今の状況や状態を認め受け入れる事が大切になってきます。

確かに今の状態を認めるとひきこもる事を肯定しているように感じます。

それも事実です。

 

しかしながら、今ひきこもっている子どもの状況を認め受け入れない事にはスタートする事はできません。

かくいう私もひきこもって家にいる状態を親に責められ続けたり認めてもらえない状況が続いていたら、ひきこもりから抜け出し社会で生きる事はできてないでしょう。

 

今の私があるのは、家にひきこもり続けた過去があるからなのです。

なので、過去を否定すると今の私も否定する事になります。

 

そして、今現在家にひきこもっている人も、今の状況を好んで受け入れている訳ではないと思いますが、今ひきこもっている状況を親に認めてもらえていない。受け入れてもらえていないと感じると、親に対しての信頼感の低下や自分を否定されている気分に子どもはなってしまうと思います。

また、親や支援者から「未来の事を心配して」とか、「今の状況を良くする為」という言葉や想いも、当事者の子どもにとっては、「ひきもっている今現在を否定された気持ち」になる可能性を秘めている事を覚えておいて下さい。

 

親としてはそんな気持ちは無いと思います。

しかし、未来の事や今の状況改善ばかりを子どもに伝え続けていると、子どもは「なら、今の私はダメなの?」と感じてしまいます。

なので、大切なのは、子どもに対し「今のあなたも尊い存在で今家の中で生き続けている事は親も良いと思っている」といった感じで、今の子どもの状態を認め受け入れている。肯定していますというメッセージを子どもが感じ取れるように言葉にしたり、日頃の接し方や表情で伝える必要があると思います。

 

今の自分を肯定された事を感じると、子ども自身も今までより親や大人の話を聞いてくれたり、今まで全く反応が無かったり動けなかったのが変わる可能性があると思います。

 

私自身も当時、篭もっていた時、親からいつも「いいかげんにしなさい!」「今後どうやって生きていくの?」と言われていた時は、ただ親に対しての怒りで動けず、自分自身を責めてばっかりでしたが、親から「生きてくれていてありがとう」「今の吉郎のままでいいよ」と言われるようになってから、親の子を想う気持ちが今まで以上に感じる事ができ「こんな自分でも受け入れてくれる親の為に何かできる事はしようかな」という気持ちに変わっていった記憶があります。

 

今、現在の自分が未来を作っていく訳ですから、今ひきこもっている状況を受け入れる事から未来がスタートすると思って頂いたら、今の状況を受け入れる気持ちが持ちやすくなるかと思います。

 

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今の存在を認めた上で親子でこれからの生き方を模索しよう

 

 

ここまで子どもの気持ちや考えを知ったり受け止める事から、状況が変化する環境が整ってくるお話をしました。

すぐにとはいかないものの、子どもの様子や親子のコミュニケーションが上向きになってきたら、(具体的には、子どもの笑顔が見られるようになる。子どもから親へ話し掛けてくる。話の内容が世間話から相談事に変わってくる。)これからどうしたいのかを親子で話ができる段階に変化していると思います。

 

また、親から「最近調子がいいんじゃない。これから何かしたい事はあったりする?」と、子どもが調子の良い時を見て話しかけてみるのもありだと思います。

そして、子どもの反応が良かったら子どもの気持ちを聞いた上で、親としてできる事を考え、子どもと一緒に考えていくと、話と行動が伴った改善策が見つかるかもしれません。

 

私の場合も、ひきこもり状態から動き出す前の家の状態を振り返ると、私が家の中である程度自由に動き回る事ができ、母ちゃんとの会話も日常的に世間話をして談笑できるぐらいの状態で、母ちゃんに対する信頼と「頼っていいんだったら頼りたい」という気持ちが芽生えていました。

 

その状況に私がなっていたから、母ちゃんから「この前お母さんが行った市役所の相談があるけど、お母さんが行った時、とても優しくて良い人が対応してくれたけん、吉郎。今度お母さんと一緒に行ってみらん?」とお誘いの話があり、私も好意的にその話を受け止める事ができました。

 

私も家で落ち着いて過ごし、母ちゃんが私が家に篭もっている状態も「生きててありがとう」という母ちゃんからの言葉から表れており、今の私を受け入れてくれているという安心感が生まれ、「これからどうしたらいいか分からんけん、機会があったら相談とかしてみたいな?」という気持ちもあったので、「うん。一回行ってみてもいいかな」と返事をし、後日、市役所の相談に行った事がきっかけで私のひきこもり状態が改善していく方向に動き出しました。

 

こうして私の体験から振り返ってみると、私が改善に動き出す原点はやっぱり[現在ひきこもっている自分を認めてくれる親の存在]でした。

人は緊張していると本来持っている力を出せなかったり動けなかったりします。

逆に安心感があると、本来の力を発揮し動きやすかったりします。

 

だから力を発揮する為には、自分を認めてくれる人の存在。自分が居る事を受け止めてくれる人の安心感。何か考えたり行動をしようとすると、無条件で応援してくれる人の応援。

これらの要素が自信を失い家族でさえも心を開けない、ひきこもり当事者が抱いてしまっている凍った心を溶かす重要なポイントになります。

 

なので、本当にひきこもっている子どもの変化や行動を期待し心配するのであれば、その原点になる今現在ひきこもっている状況を認め受け入れていきましょうというのが、私なりの親子で歩み出すきっかけになると考えます。

 

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まとめ

 

ひきこもりで大切な事は子どもの今の存在を認める事からですについて、不登校引きこもり経験者が語りました。

タイトルにもしている通り、動き出す原点はシンプルながらそれを心から思う事が難しい、今現在ひきこもっている子どもを受け入れる姿勢です。

この記事を見てすぐに思う事は難しいと思うので、時間を掛けながら、当事者や支援者のお話を聞いたり、他に同じ境遇の親に聞いてみたり、発信している情報に触れたりしながら、ひきこもりとどう向き合うかをご自身に問いていくといいかと思います。

 

私だって、当事者の立場ながら、ひきこもりを始めから受け入れる事はできませんでした。

時間を掛けながら色んな考えを巡らせたり葛藤を繰り返しながら、親、家族、親せき、友達、大人、支援者などの関わりを通し、ひきこもりをした自分を受け入れる生き方ができるようになっています。

 

そして、これは1つの答えであり、みなさん全員がこの答えが正しいかは分かりません。

人それぞれの人生があるように、ひきこもった後の生き方は人それぞれあると思います。

ただ、この記事が気付けなかった新たな視点。考えを生むきっかけになったら幸いです。

 

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