不登校の回復期を知ると改善が早くなる?経験者が語ります。

2020年9月4日


不登校回復期を知ると改善が早くなる?について、不登校引きこもり経験者が語ります。

不登校から始まりだんだんと引きこもり化していきますが、その時に実は回復期に突入する子どもがいます。

そのサインを見逃さずに改善する方法を今回は解説していきます。

日頃から子どもの様子を見たり適度に関わり続けると分かってくると思いますよ。

 

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不登校の回復期はいつ?

 

 

不登校の回復期は本人の気持ちがある程度落ち着いて葛藤が少なくなり外に気持ちが向かい始めるときが、不登校を改善する可能性のある回復期になると考えていいでしょう。

具体的には、本人の口から学校の話題や外の話題が上がってきた時です。

さらに家族との関係も良好であると普段のコミュニケーションから子どもの変化を感じ取り易くなります。

人間誰しも自ら物事を発言する時は、自然と頭の中でその事を意識したりどうにかしたいという欲求が表れているサインでもあります。

ですので、これまでに全くと言ってもいいほど学校や外の話題が本人の口から上がらなかったのが、話題として出てくるようになったのであれば、不登校や引きこもりの改善に向けて動き出すタイミングと受け取っていいでしょう。

でも本当に本人が動けるかどうかはある程度、慎重に進めていく事も忘れずに置いて下さい。

こちらから色々と情報提供したり誘ってみて、大きな拒否をされないかが大切です。

この時点で大きく拒否したり怒ったりするのであれば、もう少し様子を見ましょうね。

でも、本人から外の話題を振るようになったという状態であれば、もう少しで回復期に突入するというサインでもあります。

焦らずにかつ慎重に子どもの様子を見て動いていきましょう。

 

回復期も含めた子どもの状態を簡単に分かり易くまとめた記事がこちらで紹介しています。

良かったら見てみて下さい。

↓  ↓  ↓

不登校や引きこもり今の状態は?理解する事で適切な関わりができます。

 

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回復期にできる事

 

 

回復期に突入し子どもの様子も好意的だと感じたら、どう動いていいのかも考えますよね。

この時期にできる動き方はこのようになっています。

※上から下に進めていく形です。

家族間の関係改善 人との繋がり 人間関係の構築
2人以上の少人数の関わり 支援機関の相談や引きこもりの居場所活動の参加など
多数の集団との関わりへ 学校・アルバイト・ボランティア・就労など

 

といった形でまずは今ある資源、家族との関係を良好にし支援機関の人との繋がりから不登校や引きこもりの居場所活動の参加など、少人数の関わりを通して経験と自信を積み重ねていき、学校復帰や仕事関係など集団の関わりへと持っていく形になっていきます。

実際に私が引きこもり状態から復帰した過程において、この段階を踏んで歩んでいきました。

また、支援している子ども達のほとんどがこの段階を経験して、不登校や引きこもり状態を改善し復帰する事ができています。

この回復期にできる事は、これまで親が相談だけで終わっていた、支援機関の子どもへの直接的な関わりができる可能性が高いという所です。

回復期に突入するまでは子ども自身、支援者と関わる事への拒否感がとても強いのですが、回復期に入ってくると、その抵抗が薄れてきます。

しかし、私が訪問支援で本人と会うと、全員が始めは嫌だと思っていますが、これが回復期前の状態だと場合によっては暴れたりしてしまいます。

ですので、回復期で本人もある程度外に気持ちが向き始めた時期に、支援者や理解者との関わりが外に動き出す大きな一歩となるのです。

関わる際に私達が気を付けておきたい事は子どもの敵ではなく味方になる事です。

これから動き出そうという時にあまりダメ出しをしたり否定をせずに、まずは良い所を認めたり誉めたりして子どもの緊張した気持ちをほぐしていきましょう。

ある程度動けるようになり子どもも自信が付いてきた段階でも、軌道修正なり改善点を話し合う事ができます。

その段階の方が、子どもも相手の話を受け入れやすくなるので、急がずまずは子どもの味方になって関わっていきましょうね。

 

安心と安全の居場所と人間関係が大切

 

 

最近、不登校やひきこもりを経験していた、またはしている10代の男の子と女の子と自身の体験をお話しする機会がありました。

その中で、不登校や引きこもりになってから動き出すまでにどんな気持ちでいたのかを尋ねました。

すると、親子を始めとする兄弟間などの家族関係が不良の時は家に居ても落ち着いて過ごす事ができず、動き出そうとする気持ちになれなかった。

でも、家族関係が落ち付いたり良好になると、安心して家で過ごせるようになった。

さらに、家に居る事を責められないし親にも責められず、逆に何かしたい事があった時は「応援するよ」と言ってもらえたし、本当に何かしたい時はすぐに動いてくれてサポートしてもらえた事が良かった。

だから安心して家で落ち着いて過ごせたし、自分の気持ちを整理して何かをしたい気持ちも少しづつ時間を掛けながら湧いてきたし、親も私に寄り添って応援してくれたので、自分の気持ちを親にも伝えやすかったのがとても良かったと教えてくれました。

この話から分かる事は、いかに家の空間やそこに一緒に暮らす家族関係が不登校や引きこもりの子どもの、安心と安全に与える心理的な影響を与えるかが分かります。

人は安心で安全である場所を好み自分の味方になってくれる人に自分の気持ちを伝えたい気持ちになります。

この安心と安全という居場所と家族関係を整える事で、不登校や引きこもりの子どもの不安な気持ちを緩やかにしたり、何かしたい気持ちを発する機会が生まれやすくなります。

 

この発言をしてくれた子どもは、家族が私に干渉し過ぎずありのままの状態を受け入れて寄り添ってくれた事が良かった。だから何かしたい時に親にも伝える事ができたし、それが不登校や引きこもりから抜け出すきっかけになりましたと言いました。

今回、10代の子どもとお話ししたおかげで、改めて安心・安全の環境の大切さを知りました。

みなさんのご家庭でもこの環境を整えるだけでも、子どもの気持ちが落ち着いてきたリ、不登校や引きこもりの脱出に向けて動き出す気持ちに変化していきやすくなると思いますよ。

 

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説得より納得できる関わり方が理想

 

 

どんなに子どもの状態が回復期で精神的にも安定してきているからといって、こちら側の関わり方次第では物事があまり前に進まなくなる可能性もあります。

大人は子どもより人生経験が豊富な分、子どもの未来を思ってああでもないこうでもないと言いがちになります。

大人としては子どもの為にと思って「学校にできるだけ早くいった方がいい」「早くバイトでもしてなるべく社会勉強をした方がいい」などといった関わり方をする傾向にあるかと思います。

この接し方は子どもに対し、大人の助言を信じて行動しなさいという説得型の関わり方になります。

子どもは納得はしてないものの大人の言う事を信じて学校やバイトをしようと頑張るかもしれません。

そうして上手くいく子もいれば上手くいなかい子も出てきます。

そうすると次に関わる時に気を付けなければいけないのが、再度説得型の関わりをしてしまう事です。

この方法で上手くいっていれば子どもも自信が湧きさらに前に進むように気持ちがポジティブになるでしょう。

でも逆に、上手くいなかなったりそもそも行動できなかったりすると、説得型の関わりに限界がきている証拠です。

そんな時は納得型の関わりに切り替えて、大人が言い続けるのではなく、子ども自身が気付く事で自らの意思で行動できるように関わっていきましょう。

実際に私が不登校や引きこもり支援で基本としている姿勢は納得型の関わり方です。

不登校や引きこもりの子ども達はこれまでに、学校の先生や親から「ああしなさい。」「こうしなさい。」「なんでできないの。」「あなたの為なのよ」「この機会を逃すと後で後悔するよ」といった説得型の関わりの中で上手くいかずにつまづいてきました。

 

これ客観的に見てある方を想像できませんか?

・・・そうです。訪問などのセールスマンです。(笑)

セールスの上手い方は、この商品のメリットやお客さんにいかに役に立つ物かを説明し、最後の方ではこのタイミングが安いですよ!とか、このチャンスを逃すと損をしますよ!とか言いますよね。

こうやって商品を買うように説得させられてるんです。

っと話は飛びましたが、このような仕組みと説得型は似てるような気もします。(汗)

 

これらの言葉の思いはどの立場から発せられたのかを考えてみて下さい。

これらの言葉の中に子どもの気持ちが入っていますか?

いいえ。大人の気持ちしか入っていません。

みなさんもこのような言葉を子どもに掛けていませんでしたか?

子どもの為という気持ちを持っていたつもりでも、実は関わり方や言葉遣いが大人の都合になっているのです。

そういった大人と子どもが出会い続けると、私が関わる時に子どもは、「あぁまたこの人も他の大人と同じ人かぁ」と決めつけられてしまいます。

でも逆に子どもの今の気持ちを受け止め寄り添い納得型の関わりを持つ事で、子どもから「この大人は何かが違う」といったような印象を与える事ができます。

 

納得型の関わりとは何か?

 

 

では、納得型の関わりとは具体的にどんな関わり方なのでしょうか?

私が支援している子どもの例で解説していきます。

ある18歳の青年は、学校を不登校になり家に引きこもっていました。

そこへ私が2週間に1回のペースで自宅に訪問を開始しました。

最初は外にでようと提案しても拒否するばかりでした。

その理由は「僕が外に出ても何も変わらない」というものでした。

それを聞いて私が「そうだね。変わらないかもしれないね。でも、外に出ようと思ったらその時は教えてね」と、相手の気持ちを受容してもし気持ちが変わったら外に行こうねと、選択肢も残すように接しました。

そうして、2,3ヶ月ぐらいが経つと、説得型の関わりをほとんどせずに相手の気持ちを受容した結果、話をしているうちに実は運動をしてより健康度を高めたいという気持ちを引き出す事ができ、さらに野球をしていたという話も聞き出せました。

これはチャンスだと私は思い、再度「近くの公園でキャッチボールをしに外にでない?」と提案。

すると青年は、「いいですよ。これまでずーと外に出てないし、久しぶりにキャッチボールできるなら」と、青年が外に出ても良いと思える理由を見つけ納得してもらった事で、一緒に外に出てキャッチボールをする事ができました。

そうして、初めてのキャッチボールを終えると青年が「数年ぶりにキャッチボールをしたけど、ボク全然体力が落ちてました」といったので、私は「それだったらこれから外に出れる時は散歩や軽い運動を一緒にしない?」と提案し、それから定期的に一緒に外に出て散歩や軽い運動をするまでになっています。

このようにこちらの気持ちだけで相手を動かそうとする説得型よりも、相手の気持ちをくみ取り状況にあった提案で動かしていく納得型の関わりの方が、子どももより自分の意思で意欲も湧き行動できるようになります。

どちらの関わり方も子どもにとって大事ですが、説得型と納得型の両方の関わりを子どもの様子を見て上手く使っていって下さいね。

 

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まとめ

 

不登校回復期を知ると改善が早くなる?について、不登校引きこもり経験者が語りました。

不登校の回復期は子どもの様子が落ち着いて過ごせるようになってきた時がそのタイミングだと思います。

回復期にできるだけ早く変わるポイントは、子どもから見て家と家族が安心できる存在になる事です。

その為には、子どもの話を聞いたり、出来てない事を言うより出来てる所を褒めたり、説得だけでなく納得できる解決方法を一緒に悩んで考えたりという関わりがおすすめです。

 

回復期に来る前は、出来る限り学校や相談機関に状況を話しておいて、回復期に入ったと見たら本人の意思を確認しつつ支援機関が本人との直接的な関わりができるように動いていきましょう。

そうすると、子どもの状態や気持ちにもよりますが、早い段階で復帰や復帰に向けての行動が見られるようになってきますよ。

 

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学校復帰や外に動き出す時に壁になるのが勉強ですよね。

私も不登校やひきこもりを経験し社会復帰する時に勉強が大きな壁として立ちはだかりました。

今振り返ると自分だけで闇雲に勉強をするのではなく何か活用しながらできるだけ人の目を気にせず勉強できたらなと感じます。  


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